〇インボイス〇
昨日からインボイス制度がスタート。
デリヘルで働く女性は理解しておかないと不利益を被ったり、税務リスクを負うことになります。
そもそもインボイスって何?
簡単に言います。
事業者側が消費税を納付する際に、仕入先等が発行する適格な請求書がないと仕入税額控除が受けられなくなる制度。
例えばウチのお店での例。
90分12,000円のコースが出ました。
税抜き金額10,909円
消費税1,090円
税込み金額12,000円
となります。
お店の取り分 税抜き4,363円 消費税436円 税込み金額4,800円。
女性の取り分 税抜き6,545円 消費税654円 税込み金額7,200円。
です。
消費税の納税は売り上げ年間1,000万円を超えると発生してきます。
当然お店は1,000万円を超えます。
女性は1,000万円を超えることはないですね。
ということで
お店は課税事業者。
女性は免税事業者。
なのでお店だけ消費税436円を納めればよかったんです。
女性の消費税654円は免税。
が、このインボイス制度が始まるとどうなるか…。
女性側がお店に対して厳格な請求書もしくは領収証を発行しないと女性の消費税654円は免税されなくなるんです。
それが無いとお店側が消費税全額の1,090円を納めなくてはいけません。
本来436円だった消費税が1,090円なので2.5倍です。
例えば年間300万円だった消費税が750万円納めることに…。
悲惨ですよね。
超~簡単に言うとお店が女性に支払った消費税が経費として認められなくなり、お客様から頂いた消費税全額をお店が納めないといけなくなるってことです。
それを回避するためには女性が課税事業者に登録してインボイス発行事業者になりお店側に請求書を発行します。
が、1,000万円未満の売上の女性は登録義務はありません。
登録すると消費税を支払う義務が出てくるうえ、、登録自体で身バレの可能性があります。
ってことで義務がないなら女性は登録しませんよね。
結果、お店側は厳格な請求書(適格請求書)を女性からもらえず、女性に売り上げ(消費税)を支払ったことが認められず消費税を全額納めないといけなくなる。
こんな感じです。
だから世の中の売り上げ1,000万円未満のフリーランスの人たちが騒いでるんですよ。
インボイス制度反対!!!って。
自分が課税事業者に登録しないと仕事をもらえなくなるから。
当然ですよね、仕事を発注する側はインボイス登録してないフリーランスとの取引を控えるに決まってます。
インボイス登録してないフリーランスとの取引すれば仕事を発注した側が支払う消費税が莫大に増えるから。
デリヘルでもそうです。
課税事業者登録してる女性としてない女性。
お店が仕事を優先的に振るなら課税事業者登録してる女性です。
そうしないとお店が納める消費税が増えるから。
かといって仕事欲しさに女性自身が自分で課税事業者に登録したら女性自身に消費税納税の義務が出てくるし。
今まで900万円の売り上げで免税だった人は、これからは90万円の納税の義務が発生するわけで。
それを踏まえて
90分12,000円のコースの場合。
税抜き金額10,909円
消費税1,090円
税込み金額12,000円
となります。
※計算を簡単にするため所得税など消費税以外の税は考慮しません。
・インボイス開始前 ※女性は免税
お店の取り分 (税抜き4,363円+消費税436円=税込み4,800円)-消費税納税額436円=利益4,364円
女性の取り分 (税抜き6,545円+消費税654円=税込み金額7,200円)-消費税納税額0円=利益7,200円
・インボイス開始後
女性がインボイス登録なし ※女性が納める消費税分をお店が負担して納める
お店の取り分 (税抜き4,363円+消費税436円=税込み4,800円)-消費税納税額436円+654円=利益3,710円
女性の取り分 (税抜き6,545円+消費税654円=税込み7,200円)-消費税納税額0円=利益7,200円
女性がインボイス登録あり ※女性が納める消費税分を女性が納める
お店の取り分 (税抜き4,363円+消費税436円=税込み4,800円)-消費税納税額436円=利益4,364円
女性の取り分 (税抜き6,545円+消費税654円=税込み7,200円)-消費税納税額654円=利益6,546円
これからの風俗業界。
女性を課税事業者に登録させようとするお店がたくさん出てくると思います。
じゃないと女性の消費税分をお店が全額支払うことになりますから。
そうなると女性に10%の消費税納税の義務が発生します。
更に適格請求書を元に税務署に収入を知られます。
今まで納税してなかった人は全バレです。
納税してた人でも更に10%の上乗せはキツイ。
さぁ大変!!!!
お勉強したところでじゃあ対策は。
ウチのお店では女性を守るために全員課税事業者にはさせません。
なので女性は消費税を支払う必要はありません。
今まで通りで大丈夫です。
その代わりお店側は消費税の負担が2.5倍に…(-_-;)
お店側が盾になるか、女性を矢面に立たせるかってなったらお店が盾になるべきって考え方です。
が、これはマジできついっす。
でもそうするしか女性を守る方法が無いんですよ。
女性を身バレさせない、税務署から目をつけられないようにする、消費税を納めさせない…。
が、これを実現させるためにはいずれ料金の値上げは避けられないと思います。
消費税の納税が2.5倍になれば物理的にどうしようもないですからね…。
料金アップしてもお店は消費税負担分増でプラマイゼロですが。
逆に女性は今までよりも収入が増えます。
まぁすぐにって訳ではないですけど慎重に考えていく必要があるかと。
料金アップしても電話の鳴りが減らない仕組みを構築してからですね。
デリヘル業界全体で起こること。
この制度のせいで課税事業者登録させられそうな女性がたくさん辞める可能性も否定できませんね。
事業者登録しない女性は報酬下げられたり消費税分相当の雑費請求なども考えられます。
事業者登録したらしたで身バレリスク、消費税納税義務、税務リスク。
多分女性たちはインボイス制度を正しく理解してないと思います。
というより無知な女性の方が圧倒的に多いはず。
なのでお店がきちんとした知識を持ってないと女性達には取り返しのつかない不利益やリスクも…。
全てはお店の対応力次第。
これでもわかりにくかったら店長まで!